出版社内容情報
世界人口の増加に伴い食料危機は本当にやってくるのか。まず、実証的な数値からその虚構性をあぶり出し、その裏腹にある地下資源の大量消費を背景とした飽食暖衣の高度消費社会の実際を経済学的に捉える。農と環境からの視点を通して、これまで培ってきた自然と人間の共存のあり方から現代社会の矛盾を見つめた警鐘の書。
内容説明
世界人口の増加に伴い食料危機は本当にやってくるのか。まず、実証的な数値からその虚構性をあぶり出し、その裏腹にある地下資源の大量消費を背景とした飽食暖衣の高度消費社会の実際を経済学的に捉える。農と環境からの視点を通して、これまで培ってきた自然と人間の共存のあり方から現代社会の矛盾を見つめた警鐘の書。
目次
序 悪魔の二者択一―エネルギー危機か?「生ける屍」か?
第1部 偽りの危機と真の危機(虚構の食料危機;途上国と地下資源の悲哀;食と農の基本問題)
第2部 消費中毒と経済成長(消費中毒仮説;産業革命と経済成長)
第3部 未来への旅立ち(識者のトリック;農業と教育の再定義)
著者等紹介
神門善久[ゴウドヨシヒサ]
1962年生まれ。1994年京都大学博士(農学)。現在、明治学院大学経済学部経済学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Mc6ρ助
17
著者の神門善久さんはこのまま食料増産を続ければ化石資源が枯渇し、エネルギー危機が訪れるという。『「大学教員のいうことなぞ信じてはいけない」(p163)』をはじめとして諾なるかなと思うところは多い。気候変動で住むところをなくしたり、それこそ食料危機に陥ったり、原発は地震被害やミサイル攻撃、日本の食料自給率は防衛費にカネを掛ける必要がないほどの低さ(その時誰がゴルフ場を芋畑に耕すというのか)、ディストピアへの道はいっぱい、なにが先に来るか順番だけな気がする。大学教員よりまずは政府のいうことが信じられないね。2025/02/17
くものすけ
7
様々な示唆に富んだお勧め本。消費中毒に陥った現代人!何億年を要して生成された化石燃料を湯水の如く一瞬に蕩尽してしまい後世に残さなくて良いのか?自然環境(人間同士すら困難)とコミュを取れなくなった現代人の将来を危ぶむ!食糧危機と煽り、古来からの地場農法の衰退を憂う…極め付きは自身大学で教鞭を取りながら。食料危機がテーマ乍ら話題があらゆる方面に止めども無く広がって行きます…豊富な知識と言いたいことがたくさんある事は十分理解出来ました…2024/11/09
Go Extreme
1
悪魔の二者択一―エネルギー危機かor生ける屍 偽り&真の危機 虚構の食料危機: 穀物価格の推移 食料供給の根強さ 農業・増産<縮小安定 途上国と地下資源の悲哀: 相対的&絶対的貧困 化石資源依存 食と農の基本問題: 国産飼料の危うさ 伝統農法&食の重要性 アンチ地産地消 有機栽培の虚像 消費中毒仮説: 標準的消費者像 中毒と伝播 AI開発 産業革命と経済成長: 技術と技能 疑似桃源郷 消費者の責任 識者のトリック: 大学教員の不誠実 知識は思考の屍 農業と教育の再定義: 農業の再定義 学校化社会の偏向2024/09/29
takao
0
ふむ2025/03/18